隣の家でテレビが映らない!電波障害対策
1年に1回ほど、お家の上棟後に隣地から「テレビの映りが悪くなった」というお声をいただくことがあります。
新しい建物が建つと、それまで正常に受信できていたテレビの映りが急に悪くなることがあり、これが電波障害の原因です。
今回は、そんな電波障害の原因と対策について詳しくご紹介します。電波障害が発生した場合の対処方法や費用負担についても触れていきますので、ぜひ参考にしてください。
新築による電波障害とは
新しい建物が建つことで、電波の経路が遮られ、テレビの映りが悪くなることがあります。
特に、隣地に家が建つ場合や建物が高くなると、電波の受信が妨げられることがあります。
そもそも地デジアンテナの向きや設置場所は、地域の電波塔の位置によって決まります。
電波塔の位置は「A-PAB 放送エリアのめやす」というサイトで確認できます。
例えば、松山市や伊予市、東温市周辺だと画像中央の松山局から電波が飛んでいます。
電波を拾うためには電波塔の位置に向けてテレビのアンテナを取り付けます。
アンテナの向きは松山市は南側、伊予市は東側、東温市は西側を向けて取り付けられることが多いです。
現在最も普及している、魚の骨のような見た目の「八木式アンテナ」が屋根の上についているのはよく見かけますよね。八木式アンテナは電波感度がいいのですが、屋根上にあることなどから天候被害を受けやすい傾向があります。
現在アイホームでは、スタイリッシュなデザインアンテナを標準仕様としています。住宅の雰囲気に合わせて色を選ぶこともでき、外観を損なうこともありません。
外壁に取り付けることができるため、天候被害も受けづらいといったメリットがあります。その分、屋根の上より低い位置にあるため、電波障害のリスクはやや上がります。
分譲地などで周りにまだ家がなかったり、隣地が古い平屋建てなどの場合は、新しく家が建った時のこともある程度想定してアンテナの位置を決めます。
中には電波が届く位置が限られ、ドキドキする敷地も過去にはありますが…。
こうして、電波の受信強度を確認しながらベストな位置を見つけて取り付けられるアンテナですが、その後に近隣に新しく建物がたったことで受信状況が悪くなることもあります。
以下のような場合は、建物同士の距離が近くなりやすいため、電波障害が起こりやすいです。
・縦長や横長の分譲地に連続して家が建つとき。
・南側道路の敷地に北側に寄せて家を建て、北側の隣地は逆に南側に寄せる場合。
テレビが映らない!まずやること
隣に新しい建物が建った直後からテレビの映りが悪くなった場合、電波障害の可能性が高いです。とはいえ、テレビや配線の故障である可能性もゼロではありません。
テレビが映らなくなったタイミング的に隣の建物が原因である可能性が高かったとしても、まずは状況を確認してみましょう。
①テレビや配線のチェック
複数台テレビがあれば、別のテレビに異常がないか確認します。また、アンテナ線がきちんと接続されているか確認しましょう。これで映りが良くなる場合は、テレビや配線の問題です。
②アンテナのチェック
アンテナの向きや位置がずれていないか確認します。強風や地震などでアンテナが動くことがあります。
①②どちらも異常がなければ、電波障害の可能性が高いと考えられます。
電波障害が起こったらどうする?
電波障害が起こったときの対処法を3つご紹介します。
①アンテナの再設置
最も多いのが、電波の受信状態が良い位置にアンテナを移動することです。高さを変えるだけでも問題なく受信できるようになるケースもあります。
②ブースターの導入
アンテナの位置を変えても解決が難しい場合は、電波を増幅するブースターを設置して受信状況を改善します。
③ケーブルテレビへの加入
電波に依存しないケーブルテレビも一つの選択肢です。利用料金がかかりますが、例えばインターネットなどと合わせて契約すると費用を抑えられるというようなケースでは、考えてみてもいいのではないでしょうか。
費用負担の考え方
電波障害の修理費用を誰が負担するかは悩ましい問題ですね。自分が家を建てるときに隣地から言われることもあれば、逆に隣地に新しく家が建った後にテレビの映りが悪くなることもあります。
例えば、分譲地の場合は、家の完成が数か月違いということもあり、これから長くお付き合いが始まります。お互いに補修費用を折半するのが気持ちよく過ごせそうですね。
こちらが新築で、隣地は以前からある建物の場合も、同様に話し合いで決めてもらうようにはなりますが、折半の形をとる方がお互いにまとまりやすいかもしれませんね。
まとめ
電波障害が起こったら、まずは電波塔の位置を確認し、アンテナの最適な位置を見つけることが重要です。
費用負担については、隣地との良好な関係を大切にし、お互いに協力し合う姿勢が大切です。
というわけで、ときどきお問い合わせが届く、電波障害問題でした。