【現場レポート】塗り壁外壁の下地工程、全部見せます。
6月に完成体感会を予定しているH様邸。
今日は現在進行中のその現場から、私たちがこだわっている外壁の裏側をレポートします!
突然ですが、「完成したら見えなくなる場所」に、どれだけ手をかけるか。
それが家の本当の実力だと思っています。
お家が完成すると、おしゃれな塗り壁の外観が目を惹きますよね。でも、その美しい仕上がりを支えているのは、実は完成したら見えなくなってしまう「下地」の工程なんです。
建物を守る、大切な「壁の内側」
まずは透湿防水シートを張るところから始まります。
透湿防水シートとは、外からの雨水はしっかりブロックしながら、壁の内側にたまった湿気は外へ逃がすことができる、特殊なシートのことです。「防水」と「透湿」を同時に実現するこのシート、家の耐久性を陰で支える、縁の下の力持ち的な存在です。
その上から取り付けるのが、外断熱材の「ネオポール」。
黒い発泡スチロールのような見た目ですが、実はただの発泡スチロールではありません。
グラファイト(黒鉛)を原料に練り込んだ高性能な断熱材で、一般的な白い発泡スチロール系断熱材と比べて、同じ厚みでも断熱性能が高いと言われています。黒い色をしているのは、このグラファイトが含まれているから。見た目のインパクトとは裏腹に、とても優秀な素材なんです。
この「ネオポール」で建物全体をすっぽりと包み込むことで、お家を夏は涼しく、冬は暖かく保ちます。
そしてアイホームでは、この外側の断熱に加えて、内側の充填断熱にもこだわっています。
外側をネオポールで包みながら、柱と柱の間の内側にも断熱材をパンパンに隙間なく充填する。この二重の断熱が、高気密高断熱の家づくりの要になっています。
内側の断熱材は、お施主様のご希望に合わせて種類を選ぶことができます。
アイホームがおすすめしているのは「セルロースファイバー」。なんと、新聞紙を原料とした断熱材です。
「新聞紙?」と驚かれる方も多いのですが、これが優れものなんです。細かな繊維が複雑に絡み合うことで、断熱性はもちろん、防音性も高めることができます。
外の音が気になる方や、家の中の生活音を抑えたい方にも、よく喜ばれている素材です。
職人の手による「根気」の作業
ここで注目していただきたいのが、断熱材を固定するビスの部分。白い丸いパーツ(ビス押さえ)が並んでいますよね。
このビス押さえ、見た目は小さいですが実は大事な役割があります。ビス1本だけで断熱材を固定しようとすると、素材が柔らかいため力が一点に集中して、長年のうちにめり込んだり、ズレたりすることがあります。
ビス押さえは、その力を広い面積に分散させて、断熱材をしっかり・長持ちさせるための部材なんです。
そして、固定した後に生まれる「ビスとビス押さえの段差」。
これをそのままにしておくと、後の塗り壁仕上げに影響が出てしまいます。
そこで登場するのがパテ処理です。
一つ一つの段差を職人さんが丁寧にパテで埋めていくんです(写真の白い点々がその跡です!)。
このひと手間を惜しまないことで、最終的な塗り壁の表面が、凹凸のない美しいフラットな仕上がりになります。
「そこまでやるの?」と思われるかもしれませんが、この地味な積み重ねが、10年後・20年後の見た目と耐久性を大きく左右するんです。
強さを生む「ネット」と「下地」
パテ処理が終わると、次はクラック(ひび割れ)を防ぐための専用メッシュネットを張り、下地を塗っていきます。
外壁は雨・風・紫外線・温度変化に、何十年もさらされ続けます。特に温度変化は大きな負担で、素材は夏の暑さで膨張し、冬の寒さで収縮する、という動きを毎年繰り返しています。この繰り返しが、じわじわと表面にひびをつくっていくんです。
メッシュネットはいわば、塗り壁の「骨格」のような存在。ネットを下地に伏せ込みながら塗り固めることで、素材の動きによる力が分散され、ひび割れが格段に起きにくくなります。コンクリートの中に鉄筋が入っているのと、考え方は似ていますね。
写真を見ると、角の部分や細かいところまで、丁寧にネットを伏せ込んでいるのが分かります。まさに、お家のための「強靭な肌」を作っているような感覚ですね。
下地が整ったら、いよいよ仕上げの塗り壁工程へ。職人さんの手作業によって、さまざまな表情をつけることができるのが塗り壁最大の魅力です。
また、塗り壁ならではの魅力として、継ぎ目(目地)がない点も挙げられます。サイディングなどの板状の外壁材は、どうしてもパネルとパネルの間に継ぎ目が生まれますが、塗り壁はその名の通り塗って仕上げるため、継ぎ目のないシームレスな外観になります。この「のっぺり感のない、でも均一な美しさ」が、塗り壁ならではの風合いです。
張るだけの外壁材も効率的ですが、私たちは、職人さんの息遣いが聞こえてくるような、丁寧な手仕事に価値があると考えています。
まとめ:手仕上げの美しさまで、あと少し
現在は、この「下地塗り」まで完了した状態です。この上にさらに本塗りを行い、最後は職人さんの手作業で表情をつけていく塗り壁の完成となります。実際に、職人さんの技術が見える塗り壁は、圧倒的な美しさとカッコよさが宿ります。ぜひ本物の美しさを現地で見て、感じていただきたいです。
見えなくなってしまう場所にも、手を抜かない。
それが、長く愛される家づくりにつながると信じています。完成が今から楽しみです!
もし「こんな家づくり、もっと知りたい」と思っていただけたら、ぜひ6月の完成体感会にお越しください。
職人の手仕事を、ぜひ実際に見て・触れて感じていただけたら嬉しいです。

