全館空調を支える!基礎断熱とは
こんにちは。
11月もすぐ目の前に差し掛かり、夜は寒さを感じるようになりましたね。
愛媛は比較的暖かいとはいえ、冬はそれなりに冷え込みます。
冬は足元が冷えて困るという方もいるのではないでしょうか?
いくら暖房をつけていても、足元が寒いのでは快適とはいえませんよね。
快適な家づくりに欠かせないのは、やはり住宅性能。
今回は、底冷えを防ぐ床の断熱についてご紹介します。
床下も室内と同じ環境にできる基礎断熱
床の断熱方法には、大きく分けて「基礎断熱」と「床断熱」の2種類があります。
基礎断熱とは、コンクリート製の基礎の立ち上がり部分を断熱材で覆う工法のことです。床断熱は床材の下に断熱材を敷き詰める工法。
従来は床断熱が一般的でしたが、経年により床材と隙間ができて断熱性能が悪くなったり、結露やカビなどの発生リスクから、寒冷地を中心に基礎断熱が普及されるようになりました。
アイホームでは、断熱性能の観点から基礎断熱を採用しています。
温暖な愛媛であっても、断熱性能が高いほうが快適な家になりますし、エコの観点からもメリットがあります。
このように基礎の外周部分に発泡ウレタン系の断熱材を敷き詰めて施工します。
(配管との隙間は、発泡ウレタンを吹き付けて隙間を埋めます)
断熱性能を高める目的であれば、基礎の全面を断熱材で覆うべきでは?と思うかもしれませんが、これにも理由があります。
コンクリート全体を断熱材で覆うと夏の暑い時期に太陽から取り込んだ熱が逃げず、オーバーヒート現象が起こりやすくなります。また、基礎コンクリートの中央部分は常に地面と触れているため熱損失が小さくて済みます。
そのため、効率を考えると常に外気にさらされている外周部分のみに断熱材を施工すればよいのです。
基礎断熱には多くのメリットがあります。
・床下も室内と同じ温度環境にできる
・床下に外気が侵入しないため断熱性を高められる
・水道管や排水管の凍結防止になる
・高い施工品質を保持できる
1:床下も室内と同じ温度環境にできる
基礎断熱にすることで、床下も室内と同等の断熱効果を得られます。空調管理も同じようにできるため、全館空調や床下エアコンの設置が可能となります。
2:床下に外気が侵入しないため断熱性と気密性を高められる
基礎断熱は、コンクリート製の基礎と床を支える構造用の木材との間に気密パッキンを挟んで施工します。床下の空間への外気の侵入を防ぎ、断熱性と気密性に優れた快適な住環境を実現できます。
冷気が床下に溜まらず暖房効率があがるため、エコにもつながります。
3:水道管や排水管の凍結防止になる
基本的に、水道管や排水管といった配管類は床下に設置されます。基礎断熱では、室内と同等の温度を保てるため、床下の配管は凍結しづらいといったメリットがあります。
4:高い施工品質を保持できる
床断熱の場合、床を支える構造材の形状に合わせて断熱材の加工が必要ですが、基礎断熱は断熱材の加工が少ないため、施工する職人の技術差による違いが出にくくなります。
また、基礎断熱は床下地で覆う前に行うため目視確認しやすく、施工管理も容易です。
一方で、デメリットもあります。
新築直後から2年程度は施工した基礎コンクリートから水分が放出されるため、床下の湿度が高くなりやすい状態です。その間は、シロアリ被害やカビの発生リスクが高まります。
この辺りは、床下よりも乾燥している室内側の空気を循環させることで防ぐことができます。アイホームでは1階の床面に通気口を設け、床下に湿気がたまらないよう設計しています。
施工から2年程度でコンクリートの水分も抜けて安定します。その後は温度差による結露のリスクも少ないので、カビの心配はなくなります。
まとめ
底冷えを防ぎ、快適な環境を支えてくれる基礎断熱をアイホームでは標準仕様としています。
床下から屋根裏まですべてを快適な温度で包み込むことで、過ごしやすい室内空間を実現できると考えています。